【東大生も通ってた】「公文式」のメリットとデメリットを教えます。

こんにちは。

中学受験をされるお子様を持つ保護者の方で

「公文式」はいいって聞いたけど、
それって本当?

という方はいませんか?

「公文式」の教室は全国に1万6千も展開し、
CMや看板を目にすることも多いですよね。

最近の調査では、現役東大生の約3分の1が、
「公文に通っていたことがある」と答えたそうです。

このように、「英才教育は公文式」というイメージが定着していますが、
公文には子供の素質を伸ばす素晴らしい面がある一方、
危険な面もあります。

また、「合う子」と「合わない子」がいることも事実です。

悪い部分を抑え、良いところだけを利用するには、
子供の性格に合わせた工夫をしていく必要があります。

本記事では中学受験業界に10年以上携わってきた
プロ家庭教師Edenの居村が、

  • 子供の才能を引き出す! 公文式の魅力
  • 公文式を使う際に注意すること

についてお話しします。

ぜひご覧ください。

公文式はすごい

「公文式って、よくCMもやってるし、看板も見るけど、
本当に効果的なの…?」

実際、最近の調査では、
現役東大生の3分の1が「公文式に通ったことがある」
と回答しています。

また、今や世界50カ国に教室を展開し、
世界的にもその教育効果が認められています。

「公文式はすごい」は、事実です。

どういうスタイル?

  • 教科は?

小学生を対象にした公文式教室では、
主に国語・算数・英語を教えています。

  • 学習方法は?

その学習方法は、徹底した「プリント学習」です。

週二回、教室に通いますが、
課題となっている枚数分のプリントを解き終えたら
家に帰れます。

  • プリントの内容は?

プリントは段階別になっていて、
各自の生徒が、年齢に関係なく、
自分のペースで学習を進めていくことができます。

  • 先生の役割は?

先生は基本的に生徒のプリントを採点するだけで、
何も教えてはくれません。

プリントの進度や宿題は先生が管理しており、
生徒と相談しながらレベルを上げていきます。

自習の姿勢が身につきます。

「先生が何も教えてくれなくて、本当に学力がつくの?」

確かに、先生が手取り足取り教えてくれるスタイルの塾よりは、
学習効率は劣るかもしれません。

しかし、公文式はそれよりはるかに貴重な学力、
すなわち「自習の姿勢」を身につけさせます。

上で述べただけでもわかる通り、
公文式は、「受け身の姿勢」を許してくれません。

自分でプリントと格闘して、
参考例から解法を盗み取り、正解を勝ち取らない限り、
いつまで経っても家に帰れないのです。

こうした環境に置かれた子供は、
自然と「自分から何かを学び取りにいく、攻めの姿勢」を身につけます。

この学習態度は、
一度身についたらなかなか消えません。

子供にとって、一生の財産になるでしょう。

処理能力が上がります。

「公文式の算数って、計算問題ばかりやらされるって聞いたけど…」

その通りです。

公文式では、手を動かして計算する問題を延々と解かされます。

この方針は英語や国語でも共通していて、公文式のスタイルとも言えます。

地道な演習を繰り返すことで、
徹底的な基礎力を身につけ、
応用に向かっていくための土台を固めていくのです。

「計算しているだけでは、理解する力が育まれない」

確かにそれは事実です。

しかし、小学校高学年に上がった子の多くは、
各科目の勉強において、
「わかる」(理解)が先行し、「できる」(現実処理)が追いついていません。

だからこそ、
「授業はわかったつもりで聞いているのに、
いざテストや模試となると点数が取れない」
という現象が起きてくるのです。

そんな時に、公文式は有効です。

公文式で現実処理能力を高めることで、
子供たちは「できる」実感を養い、
勉強への自信を身につけていきます。

理解は後からついてくる

その中には、小学校の間に
高校で習う微積分の計算をやっている子もいます。

おそらく理解はできていないでしょう。

しかし、「できる」という自信はありますし、
実際に問題を出されたら解くことができます(思考力のいらない問題に限りますが)。

この「できる」自信があれば、
理解の部分に少々時間がかかっても、
学校の授業で習う頃にはしっかり「わかる」の段階に落とし込んでいけます。

理解は、後からついてきます。

しかし、「できない」ことによる「苦手意識」を持ってしまった子は、
いつまで経っても「わからない」状態に置かれます。

「わかる」の前に「できる」を経験させることは、
やはりメリットが大きいと言えるでしょう。

公文式の注意点

今まで述べてきた公文式のメリットを整理してみましょう。

  • 自分のペースでどこまでも進める。
  • 自習の姿勢が身に付く。
  • 処理能力が高まる。
  • 「できる」自信が身に付く。

素晴らしい面がたくさんありますね。

しかし、こんなにすごい公文式にも、
やはり危険な側面があります。

注意して対策を打つことで、
公文式の良さを最大限に利用していきましょう。

合わない子がいる

「公文式に通わせてみたけど、合わなくてやめた」

こうした声をよく耳にします。

公文式には、やはり「合う子」と「合わない子」がいるのです。

決め手となるのは、「宿題プリントをこなす習慣が身につけられるかどうか」。

基本的に、一人で机に向かうことに抵抗がない子の方が、
公文式に馴染みやすいと言えます。

「家に帰ってまでプリントを解かされるなんて、耐えられない!」
というような活発な子には、公文式は合っていないと言えるでしょう。

先生との相性

公文式の教室では、
先生は積極的に何かを教えてくれる立場にはありません。

むしろ、学習のペースを管理する役割、
アスリートにとってのコーチに当たる存在です。

そのため、生徒のモチベーションは、
先生との相性に大きく左右されます。

「プリントを解くだけだったら、別に先生とかどうでもよくない?」

そうではありません。

宿題の量を決定したり、学習の発達度に応じて次のレベルに進ませてくれるのは、
あくまでも先生です。

先生との相性が悪ければ、
子供はやる気を無くします。

公文式の教室に通う際には、
先生がどんな人物であるかをきちんと見極めましょう。

思考力を育てない

公文式の魅力は、
プリントをどんどん解き進めていく快感にあります。

「もうこんなに解いたぞ!」「こんなに進んだぞ!」
と自慢げにプリントを積み上げる子供の誇らしい表情は、
見ていて清々しいでしょう。

しかし、ここにも落とし穴があります。

公文式は、子供の学習のモチベーションとして、
「理解する喜び」ではなく、「前に進む喜び」を設定したのです。

そのため、子供は、理解が多少追いついていなくても、
「まあ、問題は解けて合ってたし、次に行こう」
と思ってしまうのです。

小学生くらいの段階なら、これは許されるでしょう。

しかし、中学生や高校生に上がって、
思考力が試されるような問題が多くなってくると、
この「理解をサボる癖」は致命的な弱点になります。

大学受験で出題される問題は、
公文式のやる方では応用が追いつかないのです。

結論:公文の使い方

以上述べてきたことをまとめると、
公文式教育を利用する際のチェックポイントは次のようになります。

  • ある程度自習する習慣のある子かを見極める
  • 子供の性格に合った先生のいる教室を探す
  • 思考力が必要な段階になったらやめる
  • 子供の能力を過信しない

これらのポイントを意識して、
公文式の「魔法」を正しく使っていきましょう。

今日は「東大生も通ってた、公文式のメリットとデメリット」について話しました。

ぜひ参考にしてください。

今日の記事を終わります。

記事公開日・最終更新日 2021年3月19日

参考・引用

『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』おおたとしまさ, 2018

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