【中学受験】理科が得意な子の「なぜ?」を楽しむ習慣【植物編】
こんにちは。
中学受験をされるお子様を持つ保護者の方で
うちの子、どうしても理科が得意にならない…
という方はいませんか?
本記事では中学受験業界に10年以上携わってきた
プロ家庭教師Edenの居村が
- 理科が得意な子は、「なぜ?」を楽しむ!
- 「植物」を楽しんで学ぶ秘訣を教えます。
についてお話しします。
ぜひご覧ください。
理科が得意な子は「なぜ?」を楽しむ
暗記の前に「興味」
理科をどうしても苦手に感じてしまう…
他の教科で優秀なお子さんであっても、
そうした悩みに陥る方は多いようです。
特に、とにかくたくさんの知識を詰め込まないと解けない
「植物」や「星座」の分野は、
苦手に感じている方も多いはず。
こうした分野では、
とにかく「覚える」ことが優先されがちですが、
果たしてそれで良いのでしょうか?
いいえ、決してそうではありません。
実際の入試問題では、
「覚えた上で、考える」問題が出題されます。
そんな時に、
「無理やり覚えた」だけの知識で立ち向かうのは
不十分です。
また、興味もないのに無理やり覚えることは、
暗記効率から考えても非効率です。
大切なのは、「暗記」の前に
「興味関心」を抱いてもらうこと。
そして、「興味関心」は、
「なぜ」という疑問から始まります。
「興味」は疑問から始まる
そもそも、「理科」という科目は、
「なぜ」から始まった科学です。
科学者たちの「なぜ」「どうして」が結集した結果、
教科書に掲載された大量の知見が蓄積されてきたのです。
しかし実際に学校で教わるのは、
その「なぜ」の「結論」だけです。
「これはこうなっているから」
と、天下り式に答えが与えられるだけ。
大抵の子は、
「ふーん」とつまらなそうな顔をして暗記に励みます。
「理科大好き」な子の特徴とは
しかしその中でも、
自分から全力で楽しみにいく「理科人間」がいます。
そんな子に共通する才能は、
「教科書に書かれた結論」から、
「発見者の頭の中にあった疑問」に遡る発想力です。
この発想力を身に着けることで、
どんな子でも理科大好きになっていきます。
「植物」を楽しんで学ぶ秘訣を教えます。
暗記事項が多い単元「植物」
理科の中でも、特に暗記事項が多いのが
「植物」の単元です。
「裸子植物」「被子植物」の区別から始まり、
「双子葉類」や「単子葉類」など、
やたらと感じの多い分類を覚えます。
また、それぞれに属する植物とその特徴も、
一つ一つ覚えていかなければなりません。
こうした「単純暗記」は、
算数や国語で点数を取れる子が
意外と苦手に感じることが多い分野でもあります。
「原理・原則」に遡って考えるより、
一つ一つの個性に関心を払っていかなければ攻略できないからです。
今回は、
そんな「植物」を苦手に感じる子のために、
「植物」を学ぶ際の楽しみ方のコツをお伝えします。
出来るだけ実物に触れよう
そもそも現代日本においては、
身近に多様な植物に触れる環境自体が整っていません。
教科書でいくら「マツやソテツは裸子植物」などと覚えても、
実際にマツやソテツを見ないことには、
関心が出てこないでしょう。
そのため、
「どうしても植物に関心が持てない」という子には、
一度近くの植物園に行ってみることをおすすめします。
植物の中には、
巨大なものや、不思議な形をしたものがたくさんあります。
教科書の中の写真では「つまらない」と言っている子でも、
生の現物を見たら関心が湧かないはずがありません。
植物の発達の歴史から考えよう
また、分類を覚えるのが大変という子には、
植物の発達を「時間軸」で教えてあげると良いでしょう。
「被子植物」「裸子植物」という分類だけ習っても、
「ふーん。それで?」で終わってしまいます。
しかし、もしそこで
「裸子植物から被子植物へのアップデートが起こったおかげで、
恐竜は絶滅したんだよ」
と教えてあげたら、どうでしょうか?
「え、なんで?
被子植物と恐竜になんの関係があるの?」
被子植物と恐竜の意外な関係
そうなのです。
実は、進化の過程で被子植物が現れた時期は、
恐竜が絶滅する前の時期とかぶっています。
被子植物の特徴、それは
「雌雄の結合が起こるはいしゅがむき出しになっていない」ことですよね。
実は、このことが植物界に革命を起こしたのです。
はいしゅがむき出しにならず子房に覆われている、
このことによって、むき出しだった裸子植物時代と比べて
「品種改造」のスピードが急速に早まったのです。
その速さの違いは、馬車で往来していたところが
新幹線に変わったくらいの違いです。
この「進化のスピードの加速化」により、
恐竜に対して植物は優位に立つようになります。
そしてやがては、「毒」を開発した植物たちによって、
恐竜は滅ぼされていったのです。(あくまで一因に過ぎませんが)
このように、「被子植物の誕生」
一つとっても、奥深いドラマが展開しているのです。
単子葉類はアスリート
このように、植物の世界は平和なように見えて、
実は熾烈な「弱肉強食のジャングル」です。
もう一つの例をあげましょう。
種子植物の中にも、「単子葉類」と「双子葉類」の分類がありましたね。
「根の形」や「導管・師管の分布の仕方」などを暗記させられると思いますが、
これも「なぜ」を考えたことがありますか?
実は、単子葉類は生存戦略の一環として、
とにかく「スピード」を優先させた結果、
あのような構造を取っているのです。
最適な栄養効率を考えたなら、
双子葉類に見られる「枝分かれ状」の構造が圧倒的に有利なはず。
しかし、単子葉類は、
全てにおいて「スピード」を優先した結果、
「根はひげ根」「葉脈は平行」「形成層なし」
という特徴を持つに至ったのです。
とにかくスピードを重視するそのストイックさたるや、
まるで「アスリート」。
こう捉えると、
退屈な暗記も見方が変わってきませんか?
本来「ポケモン」と同じ
そうです、本来生物の分野は
「ポケモン」と同じくらい楽しいはずなのです。
ポケモンの名前を覚えるのに苦労するお子さんは
いませんよね?
それはなぜでしょうか?
一つ一つのキャラがはっきりしていて、
ゲーム感覚で覚えられるからです。
同じように、
植物たちも、実は一つ一つがポケモンのように濃いキャラを持っています。
その個性を見つけ出し、
実物に触れていけば、
きっとどんなお子さんでも「植物大好き!」
になるでしょう。
今日は「理科が得意な子が実践している「なぜ」:生物編」について話しました。
ぜひ参考にしてください。
今日の記事を終わります。
記事公開日・最終更新日 2021年4月13日