【中学受験】国語が苦手な子が、読書をしてはいけない理由を話します。
こんにちは。
中学受験をされるお子様を持つ保護者の方で
うちの子、読書はするんだけど、国語ができなくて困っている…。
という方はいませんか?
本記事では中学受験業界に10年以上携わってきた
プロ家庭教師Edenの居村が、
- 国語が苦手な子が、読書をしてはいけない理由
について話します。
是非ご覧ください。
国語が苦手な子の読書は、注意。
読書をすることは大変すばらしい事だと思いますが、
国語が苦手な子供に、自由に読書をさせて国語力をアップさせようとするのは、
ちょっと待った方が良いと思います。
読書家の子がいましたが…。
私は昔、
- 読書家
- 国語苦手
という、2つの特徴を持った生徒を、
教えていた時があります。
その子は、重松清が好きで、
他にも有名な作家の本ははもうほとんど読んでいました。
しかし国語の成績は、
偏差値40くらいだったのです。
詳細は、分かりません。
ある日、問題文に重松清の文章が出てきており、私も昔読んだことがあったので、
その本のあらすじを聞いてみました。
すると、まあ、問題なく答えていました。
しかし、そのつぎに、
少し詳細を聞いてみました。
すると、まったく答えられなくなってしまったのです。
全然、覚えてないということです。
読め込めていないのです。
つまりその子は、
読書はするものも、
その細かい内容を、全然詰め込めてないのです。
皆さんもそういう経験、ございませんか?
最近観たあの映画は忘れてしまったけれど、
子供のころ読んだあの本の内容は今でも、覚えている。みたいなこと。
人は、精いっぱい読むと、(⇒精読)
自然と詳細まで覚えている生き物なのです。
精読は記憶に残ります。
精読をしていれば、
その内容はいつまでも記憶に残っているはずなのです。
つい最近読んだものの詳細すら覚えていないと言う子は、
精読ではなく、斜め読みをしています。
精読と斜め読み。
文章を細かくしっかり読み込んでいくことを
「精読」と言い、
一方、
テキトーにざっくり読んでいくことを、
「斜め読み」と言います。
国語が苦手で読書好きな子の多くは、
後者の「斜め読み」で読書をしています。
なので、国語が苦手な子に読書をすすめても、
効果は薄いことが多いです。
本質は、別の所にあります。
斜め読みは確かにあまりよろしくありませんが、
実は、この問題の本質は、少し違ったところにあります。
簡単にほめがちです。
保護者の方々は、子供が何か「早く」終わった時に、
それを手放しにほめがちです。
- お手伝いが早く終わって偉い!
- 早く宿題を終わらせて偉い!
などなどです。
内容、知っていますか?
とはいえ、その早く終わらせた「内容」を知っている方は、少ないです。
「褒める」ことを大事にしている方が特に、
何もかも内容を確認せずに、褒めることが多いです。
テキトーにやりがちです。
そうやって、
早く終わらせたときに手放しでほめていると、
テキトーに、つまり、
「内容は薄くていいから、とにかく終わらせればいい」
という極端な考えに陥りがちです。
読書も同じです。
これは、読書についても、同じです。
子供が早く、また、たくさん本を読んだら、
- 早く読めて凄い!
- たくさん読んでいて凄い!
となります。
すると、子供は精読をしなくなって、
斜め読みに、子供は、慣れます。
それがまた、
国語の成績低迷を導いているのです。
今日は「国語の苦手な子の読書」について話しました。
是非参考にしてください。
今日の記事を終わります。
記事公開日・最終更新日 2020年9月11日
参考・引用
『最強の中学受験』,安浪京子,2018