【中学受験】苦手分野の発見・克服は「知的正直さ」から始めましょう。
こんにちは。
中学受験をされるお子様を持つ保護者の方で
苦手分野がどこなのか
わからなくて対策ができない…
という方はいませんか?
模試やテストなどで成績が伸び悩んでいる際に、
「ここが苦手なんだな」という分野がはっきりとわからずに、
「全体的に成績がビミョー」という場合、
どう対策していいかわかりにくいですよね。
そんな時、お子さん自身も、
「別に特に苦手意識はないんだけど、点数は取れない…」
という不思議な感覚にとらわれ、
結果的に苦手意識を育てていくことになりかねません。
実はこの、「何が苦手なのかわからない」
という状態は、一番危険です。
「自分が、今、何を勉強する必要があるのか」
を、自分の力で判断していける子は、
グングン成績を伸ばしていけます。
そのために必要な資質が、「知的正直さ」です。
本記事では中学受験業界に10年以上携わってきた
プロ家庭教師Edenの居村が
- 苦手分野の発見に不可欠な「知的正直さ」
- 「知的正直さ」を育むために、今日からできること
についてお話しします。
ぜひご覧ください。
苦手分野発見には「知的正直さ」が必要
ゴールがやる気を引き出す
テストや模試などで特に苦手な分野はないけれど、
全体的に点数が低い…
そんな時、「勉強しろ」と言われても、
やる気が湧いてきませんよね。
「さあ、勉強するぞ!」というモチベーションをお子さんから引き出すためには、
- 今、自分には何が欠けているのか
- 何を勉強すれば、欠けているものを補えるのか
この二点について、はっきりとした目的意識を持たせることが必要です。
ゴールが設定されていれば、
子供達は自然にそこに向かって走り始めます。
一番危険な状態は、
「どこに向かって努力していいかわからない」状態です。
なぜ、ゴールが見えないのか
今日やるべき勉強のゴールが見えていないということは、
お子さん自身が「自分に今何が欠けているのか」
を認識できていないことに起因します。
では、「自分に欠けているもの」を、
どうすれば認識することができるのでしょうか?
試験で点数が取れない子に「欠けている要素」をリストアップしてみましょう。
- 知識の量
- 練習の量
- 発想力
これらは、それぞれ、別々の能力です。
しかし、多くのお子さんは、
「この内のどれが欠けているのか」を認識できておらず、
漠然と「点数が取れない…」と悩んでしまっているのです。
三つの要素をはっきりと認識し、
「何が自分に欠けているのか」を分析することで、
「何をすべきなのか」が見えてきます。
「何がわからないのか」を知ろう
上にあげた「知識量」「練習量」「発想力」の三つのうちで、
圧倒的な割合を占めるのは、「知識量」です。
国語・算数・理科・社会、全ての科目において、
「知っているか、知っていないか」で見えてくる世界がガラリと変わります。
しかし、「自分が何を知っていて、何を知らないか」を、
子供達のほとんどは自覚していません。
「私は算数の中でも和差算が苦手で、でも鶴亀算については詳しい」
「僕は社会の中でも歴史が得意で、特に江戸時代が得意だけど、地理は苦手」
このように、自分の苦手分野・得意分野を
はっきりと自覚している子は、
「次に自分は何を勉強すべきか」を知っています。
まず、「得意」と「苦手」をはっきりさせましょう。
その際、単純に「国語が苦手」「社会が苦手」とするのではなく、
「国語の中でも、文章題の選択問題が苦手」
「社会の中でも、地図の読み取り問題が苦手」
など、できるだけ細かく苦手分野を特定しましょう。
苦手分野を突き止められた時点で、
悩みの半分は解決したと言ってもいいくらいです。
あとは、「その能力を鍛えるための練習メニュー」を
組んでいけばいいだけです。
「知的正直さ」とは
では、なぜ多くの子供達は、
「自分が何を苦手にしているのか」
を自覚できないのでしょうか。
学校や塾で授業を受けている際にも、
「わからない」と思う瞬間はなんどもあったはずです。
でも、大抵の場合、
「わからないけど、まあいっか」で流してしまうのです。
「まあいっか」の積み重ねが、
「この分野苦手」の意識を生み出し、
結果的に「この科目苦手」、
さらには「勉強自体苦手」につながっていきます。
この負のスパイラルから抜け出す第一歩は、
「わからない」と思った瞬間に、
「あ、今、自分は、わかっていないんだ」ということを自覚すること。
これができるためには、
自分を誤魔化さない心が必要です。
「まあいっか」を生み出すのは、
自分を誤魔化す弱い心。
それに対決できるのは、
「わからない」と正直に言える心、
つまり「知的正直さ」なのです。
「知的正直さ」の第一歩
「知的正直さが大切なのはわかったけど、
どこから始めたらいいのかわからない」
そんな時は、
「最近行われた全教科テストの振り返り」から始めましょう。
問題の番号を一つ一つチェックしていき、
「これは、わかった」
「これは、わからなかった」
をチェックしていくのです。
その際、「マルがついたか、バツがついたか」ではなく、
自分の中の実感として、
「わかったか」と素直に問うことを意識しましょう。
たとえ先生がマルをつけてくれていても、
それが単なる当て勘だったということもありえます。
テストの総復習によって、
苦手分野を文字通り「洗い出す」ことで、
心がさっぱりして、「次にやるべき勉強」に全力で向かっていけます。
苦手分野がわかったら
チェックが終わったら、
それが教科書や塾でテキストでいうどの分野に該当するかを確認し、
もう一度基本的な考え方を勉強します。
教科書を読んで「あ!」と腑に落ちたら、それは知識の不足ということです。
教科書を読んでも納得できず、先生に聞いて初めてわかったら、それは理解の不足です。
先生に聞いても納得できず、自分なりに格闘して解けて初めてわかったら、それは練習量の不足です。
このように、「教科書・先生・問題集」のどれかに当たることで
大体の苦手は解決できます。
そして、これを繰り返すうちに、
自分が苦手な分野に共通している傾向性が見えてきます。
そこからは、自分が陥りがちな苦手ポイントを
普段の授業の際でも意識できるようになり、
苦手になる前に対策が打てるようになります。
全ては、「わからないことを知る」ことから始めましょう。
今日は「苦手分野の発見と克服のヒント」について話しました。
ぜひ参考にしてください。
今日の記事を終わります。
記事公開日・最終更新日 2021年3月24日