こんにちは。
中学受験をされる予定の小学4、5年生は、この夏休み、勉強を頑張っていたことだと思います。
そんな小学4、5年生の方、またその保護者の方は、そろそろ志望校について考え始めるころだと思います。
そこで今回は、プロ家庭教師のEdenが、志望校決定の際に気を付けておきたいことを話します。
偏差値よりも相性が大事
志望校を決定するときに、偏差値が気になってしょうがない……
という保護者の方もいると思います。
偏差値というのは、母集団によって大きく変わります。
中学受験をしている子供たちというのは、もともと勉強が好きだったり、得意だったりする生徒が多いため、どうしても塾内の偏差値が厳しくついてしまいます。
小学校では勉強が得意だと思ったのに、初めて模試を受けてみたら、あまりにも低いのに驚いてしまったということがよくあります。
生徒達には「オリンピックに出場した選手で決勝タイムが8人中8位の陸上選手は、その中ではビリかもしれないけれど、世界中の中ではムチャクチャ早いです。だから、偏差値を無視することはいけないけど、間違った捉え方でやる気を失ったり、落ち込んだりすることは意味ないよね」と説明しています。
また、偏差値というのは最上位の学校を除いて、毎年変動します。
6年後の卒業時には、A中学校とB中学校の偏差値の序列が変わっていることも起きます。
公立高校の序列がさほど変わらないことと違い、これは中学入試の大きな特徴といえるでしょう。
偏差値が変わる理由も、学校改革が大きく進んだとか、大学進学の実績が良かったなどの中身が変わったこと以外でも、入試日程を変更した、回によって募集定員を変えた、また他のライバル校が同じ日程になったという入試そのものの変化でも毎年変動するものです。
つまり、偏差値=「その年度の、その日程における合格難度」という限定的なものであると理解した方が良いと思います。
最近では、電車の路線が増えたり、快速の電車が止まったり、「通いやすくなること」で、偏差値が大きく上がる学校も少なくありません。
逆に言えば、色んな地域から通うには不便な場所にあって偏差値はそんなに高くはないけれど、「うちからは近くて通いやすいし、校風もあってるかも」という隠れた名店のような学校も志望校に加えてみてもいいのではないでしょうか?
「過去問の相性」で考えるのもおすすめ
偏差値はあまり気にせず行きたい学校を第一志望にしましょう。
と塾でいわれるケースもあると思います。
でも、「そうはいっても、合否があるんだから偏差値をある程度考えないと、志望校なんて決められない」というのもその通りですよね。
そこでおすすめなのは、もし志望校で迷ったら、「過去問の相性」を見てみましょう。
「入試問題は、学校の顔」という言葉が中学受験業界にはありますが、入試の出題の方針は千差万別で、先生方の意思はもちろん、その学校の理念が背景には隠れているものです。入試日程はめまぐるしく変わっていますが、入試問題そのものの方針は大きく変わりません。
例えば、中学校の段階からハイレベルの論文を書かせるような学校では記述式の問題が多かったり、学校に素晴らしい実験室が複数あり、理科の授業で実験からの考察・発表を重視しているところでは、顕微鏡やガスバーナーの使い方が出題されたり、ということがあります。
基本問題の出題が多い学校は、普段から丁寧な授業や綿密な補習や個別対応などを行う学校も多いようです。
同じくらいの偏差値のA中学校とB中学校という学校の過去問を解いてみたところ、Aについては合格ラインまであと少しだったのに、Bの学校の問題ができないとは力がないんだなぁと落ち込むよりも、A中学に自分は向いているのではないだろうか、とプラスで考えてみると未来が開けます。
ぜひ参考にしてみてください♪
記事公開日・最終更新日:6月22日