こんにちは。
中学受験をされるお子様を持つ保護者の方で
国語の読解力が伸びなくて、
どう対策していいかわからない…
という方はいませんか?
国語は「センスの科目」と言われることも多く、
「国語力を上げるには、とりあえず本をたくさん読むしかないのかしら」と思っている方も多いはず。
しかし、読解力を伸ばす方法は確実に存在します。
論理力の基礎になる「三つのルール」を教え込むことで、
「不安定の原因」だった国語の読解問題が、「頼れる味方」に変わります。
本記事では中学受験業界に10年以上携わってきた
プロ家庭教師Edenの居村が
- 読解力にルールは存在します。
- 読解力がない子を伸ばす「三つのルール」
についてお話しします。
ぜひご覧ください。
読解力にルールは存在します。
国語はセンスの科目?
「そもそも、国語の読解問題にルールなんてあるの?」
「センスの科目」とも言われる「国語」には、
様々な誤解がつきまとっています。
「センスの問題なら、諦めるしかないのかな…」
そう考えてしまうのも、当然でしょう。
しかし、読解問題には、算数の世界の「公式」と同じく、
客観的なルールがちゃんと存在します。
そのルールを知っているか知らないかで、
成績に大きな開きが出てくるのです。
国語は「論理の科目」
センスの科目でないなら、国語は何の力を問う科目なのでしょうか。
その答えは、「論理の力」です。
古代ギリシアの時代以来、「論理学」は学問の重要な柱の一つでした。
論理力の目的は二つあります。
- 自分の考えをはっきりと人に伝える。
- 人の考えをはっきりと受け取る。
このどちらの力も、人間として生きていく上で欠かさないスキルです。
そして、この力を正しい形で伸ばせば、
「読解問題」の点数も確実に伸びるのです。
読解力を伸ばす「三つのルール」
「論理の力を鍛える」と言っても、具体的にどんな訓練をすればいいのでしょうか?
残念ながら、教科書の内容の理解に重点をおく学校の授業では、
論理力の鍛え方を教えてくれません。
しかし、以下の三つのルールにしたがって
ちゃんとした訓練を積めば、
読解問題で点を取るための力が必ず身につきます。
【ルール1】言い換え
最初の鉄則は、「言い換え」です。
国語の読解問題で典型的なパターンをいくつか見てみましょう。
- 「傍線部を60字以内で説明しなさい」
- 「15字以内で抜き出しなさい」
- 「ア〜オの中から選びなさい」
実はこれらは全て、
「言い換える力」を試している問題です。
私たちは通常、何かメッセージを伝える際、
様々な形に「言い換える」ことで説得力を高めます。
国語の問題に出てくる文章は、
簡単に言ってしまえば「言い換え」のカタマリです。
しかし「言い換える力」は、
普通に日常生活を送る中ではなかなか養われません。
「言い換える力」は、
- 「つまり」(具体→抽象)
- 「たとえば」(抽象→具体)
の二つの言葉を使う訓練をしていくことで、
メキメキ伸ばしていくことができます。
【ルール2】比較
次に大事な能力は、「比較する力」です。
比較する力とは、簡単に言えば
- AとBの共通点と相違点を比較して、
- どちらかを選択する
力のことを指します。
これを鍛えることで、
- 論点が整理しづらい読解問題
- 自分の意見が問われる記述問題
の点数が飛躍的にアップします。
この際、大抵のお子さんは、
「対照的な内容をセットで捉える」力が鍛えられていません。
この力を鍛えるためには、
まず単語レベルで「昼と夜」「暑いと寒い」など、
対照的な言葉をセットで捉える練習から始めましょう。
そこから徐々に、単語から文章に、
「比べる範囲」を大きくしていけば良いのです。
【ルール3】因果関係
読解力の仕上げとなるのが、「因果関係を掴む力」です。
- 「雨が降ってきた。だから傘をさした」
↑は因果関係でつながっていますが、
- 「雨が降ってきた。だから財布がすっからかんになった」
↑はつながっていません。
しかしこの二文の間に、
- 「コンビニ傘を買うために小遣いのあまりを全部使い果たした」
という文を挟めば、繋がります。
このように、「因果関係でつながった文章を書けるかどうか」
という力は、国語の記述問題で大きなチェックポイントになります。
また、自分で書けるようになれば、
人が書いた文章もわかるようになります。
この力がつけば、たとえば
- 「傍線部とありますが、それはなぜですか。説明しなさい」
といった問題は、簡単に解けるようになります。
まずは、「傘と雨」などの二つのキーワードを与えて、
「だから」で結ばれた二つの文章を作らせる訓練から始めましょう。
今日は「読解力を伸ばす三つのルール」について話しました。
ぜひ参考にしてください。
今日の記事を終わります。
記事公開日・最終更新日 2021年3月11日
参考・引用
『マンガ セキララ中学受験 経験者だから描けた、ホントの中学受験&中高一貫校ライフ!』今日マチ子, 2009