こんにちは。
中学受験をされるお子様の保護者の方で
学校の算数はできているのに、塾のテストになると算数だけ点が取れない…
という方はいませんか?
学校のテストは毎回95点。ところが塾の月例テストになると、四教科の中で算数だけが40点台。
同じ算数のはずなのに、何がそこまで違うのか分からない。
思い当たる方も多いのではないでしょうか。
19年この仕事を続けてきて、寄せられるご相談の中でいちばん多いのが算数です。
今回は、プロ家庭教師Edenの居村が、
・学校の算数と中学入試の算数が別物である理由
・つまずきが起きやすい単元と、手を入れる順番
・どこまで戻すかを決める勉強方法
についてお話しします。
ぜひ、最後までご覧ください。
中学受験の算数が4教科の中で最も差がつく教科である理由
はじめに、算数という教科の位置を確認しておきましょう。
多くの学校で、算数の配点は国語と並んで最も高く設定されています。
しかも受験生の間で得点差が最も開くのが算数。
国語や社会は、上位層と下位層の差がそこまで極端には開きません。
ところが算数は、同じ問題で満点と0点が同時に生まれる教科なんです。
途中の一手を思いつけるかどうかで、結果が二分されるからですね。
部分点で埋め合わせが利きにくい。
つまり中学受験の合否は、算数で決まる場面が非常に多いということ。
だからこそ、算数のつまずきを放置した状態で他の教科を積み上げても、総合の偏差値は動きません。
学校の算数はできるのに中学入試の算数で点が取れない理由
「学校ではできているのに」というお母さんの言葉を、私は何百回も聞いてきました。
これは当然のことなんです。
学校の算数と中学入試の算数は、そもそも別の競技だと考えたほうがいい。
学校のテストで問われるのは、その単元で習った手順を、習った通りに使えるかどうか。
割り算を習った週のテストなら、出てくるのは割り算の問題だけですね。
何を使えばいいかは、最初から分かっている状態。
一方、中学受験の算数問題は違います。
まず何を使うかが書かれていません。
問題文を読んで、条件を整理して、どの考え方を持ち出すかを自分で決める。
さらに、複数の単元が一つの問題の中で混ざります。
速さの問題に見えて、実際は比の問題。図形の問題に見えて、実際は割合の問題。
学校のテストで測っているのは手順の再現、中学入試で測っているのは条件の読み替えなんです。
ここが噛み合っていないだけ。
お子さんの能力が足りないという話ではありません。
中学受験の算数問題が解法の暗記で頭打ちになる仕組み
もう一歩踏み込みましょう。
集団授業には、進めなければならないカリキュラムがあります。
講師はそれに沿って進む。
結果として、根本原理の説明が薄いまま、問題演習だけが先へ進んでいきます。
そこで子どもがとる行動は決まっていますよね。
「この形の問題はこう解く」という対応表を、頭の中に作るわけです。
短期的には、これで点が取れます。同じ週に習った形の問題が出るテストなら、通用してしまう。
崩れるのは、範囲のない模試が始まってから。
見たことのない形で出された瞬間、対応表のどこを引けばいいのか分からなくなる。
解法を覚えている量が増えるほど、かえって引き出せなくなるという逆転が起きるんです。
5年生の後半から急に算数の偏差値が落ちるご家庭の大半が、この形。
原理を飛ばして手順だけを積んできた結果ですね。
一般的には、解き方を覚えた数だけ算数は伸びると言われますね。ですが、Edenでは、覚えた解き方を自分で選べるかどうかを見ます。
算数のどこで手が止まっているのか、一度整理してみませんか
どの単元でつまずいているのか、どこまで戻せばいいのか。ご家庭で判断するのは難しいところですよね。EdenのLINEから、直近の模試の様子とお子さんの学年をお聞かせください。
中学受験の算数の単元|手を入れる優先順位
「算数が苦手」という言葉のままでは、何も動きません。
算数という教科は存在しないと思ってください。存在しているのは、いくつもの単元の集合体。
苦手なのは算数ではなく、その中の特定の単元なんです。
一般的には、苦手な単元は全部つぶしておくべきだと言われますね。ですが、Edenでは、4教科の合計点で勝てる単元から手を入れます。
私が優先順位をつけるときの順番を書いておきます。
計算と数の性質|すべての単元の入口
最初に見るのは計算。正確さと速さの両方です。
ここが崩れていると、どの単元をやっても点になりません。
考え方が合っているのに答えが合わない状態が続けば、子どもは自分を「算数ができない子」だと結論づけてしまうでしょう。
倍数と約数、素因数分解といった数の性質も、同じ場所に含めて見ます。
割合と比|中学受験の算数で最大の分岐点
5年生で最も差がつくのが、割合と比。
私は、ここが中学受験の算数における最大の分岐点だと考えています。
なぜか。
割合と比は、単独の単元でありながら、他の単元の道具でもあるからです。
速さも、食塩水も、売買損益も、図形の面積比も、中身は比。
つまり比が入っていない状態で先へ進むと、その後に習う単元がすべて崩れます。
6年生で算数が伸び悩んでいる子を見ると、ほぼ例外なくここが空洞になっている。
速さ|公式で解こうとすると詰まる単元
速さは、公式を三つ覚えれば解けると思われがちです。
実際は逆ですね。
旅人算も通過算も流水算も、公式ではなく、状況を図に起こせるかどうかで決まります。
線分図やダイヤグラムを自分で書けるか。
書けない子は、問題文を数式に変換する途中で必ず止まる。
平面図形と立体図形|面積比と相似で伸びる
図形は、センスの教科だと言われることがあります。
私はそう思いません。
面積比、相似、等積変形。使う道具は決まっていて、数も限られている。
道具を知らずに眺めているから、ひらめきの教科に見えるだけなんです。
特殊算|式の暗記ではなく図で処理する
つるかめ算、差集め算、仕事算、ニュートン算。
名前がついている分、暗記の対象になりやすい単元です。
ここでも私が指導するのは、面積図と線分図。
図に起こせば、名前の違う特殊算が同じ構造をしていることが見えてきます。
中学受験の算数の勉強方法|戻る場所を決める3つの手順
ここから、実際に何をするかを書きます。
面談を重ねる中で、成績が伸びない原因はだいたい次の4つに収まる、ということが見えてきました。
- 原因が見えていない
- 改善の方法がわからない
- 方法が見えても、家庭だけでは実行が難しい
- 本人のやる気が続かない
算数の場合、最初の「原因が見えていない」が特に厄介です。
答案には、間違いという結果しか残っていませんから。
手順1|直近のテストを単元別に分解する
まず、直近の模試やテストを一枚用意してください。
点数は見ません。
見るのは、どの問題を落としたか。
落とした問題を、単元名で分類してください。
このとき、ミスの中身をさらに三つに分けてください。
- 計算間違い
- 方針は合っていたが途中で詰まった
- そもそも何をすればいいか分からなかった
三つ目が多い単元が、いま手を入れるべき場所です。
一つ目が多いなら、単元の話ではなく計算の問題。
同じ0点でも、必要な処置はまったく違うでしょう。
手順2|学年を戻して原理から埋める
つまずきの単元が見えたら、そこを今の学年の教材でやり直しても、たいてい伸びません。
その単元の前提になっている考え方が抜けているからです。
私が見ている生徒さんの中にも、塾で出される課題の多くが難しすぎて、こなしきれていない場合が多くあります。
その状態で課題を積んでも、時間だけが消えて、自信が削れていく。
6年生であっても、4年生の教材に戻ることを私はよくお勧めしています。
中学受験で問われる内容には、4年生・5年生で習った範囲が多く含まれます。
戻ることは、後退ではないんです。
「今の学年に合わせなければ」という焦りが、根本の理解を妨げてしまう。
ここを手放せるかどうかが、算数を立て直せるかどうかの分かれ目ですね。
手順3|志望校の過去問から逆算して取る問題を決める
戻して埋めたら、次は前を見ます。
ここで基準にするのは偏差値ではありません。
志望校の過去問です。
学校ごとに出題の癖は違います。図形を厚く出す学校もあれば、速さと比を毎年入れてくる学校もある。
合格に必要な得点も学校ごとに違いますよね。
だとすれば、全国の中での順位よりも、その学校の問題のどれを取ってどれを捨てるかのほうが、合否には直接つながります。
満点を取る必要はありません。
大問の(1)と(2)を確実に拾い、最後の一問は捨てる。
この線引きを早い時期に決めておくと、日々の学習で何を優先するかが自動的に決まっていきます。
家庭で算数を教えるときに起きること
ここまで読んで、「では家でやらせよう」と思われたかもしれません。
正直にお伝えします。
算数を家庭だけで立て直すのは、四教科の中でいちばん難しい。
理由は三つ。
一つ目は、大人が中学受験の解き方を知らないこと。方程式で解けてしまうため、塾の解法と食い違い、子どもが混乱します。
二つ目は、どこまで戻すかの判断が難しいこと。戻しすぎれば時間を失い、戻し足りなければ同じ場所で止まる。
三つ目は、親子の関係。教えているうちに、どうしても声が強くなりますよね。
「なんでこれが分からないの」が出た時点で、その日の学習は終わってしまう。
これは親御さんの問題ではありません。管理者と教育者を一人で兼ねている構造の問題なんです。
当会に寄せられたGoogleのレビューにも、こんな声をいただいています。
「塾で解けなかった問題がEdenの先生の説明聞いてやっと理解できた」と言うこともあり、本当に子どもに必要な学習をしていただけ、無駄がないです!
Edenでは、LINEで毎日の学習内容を個別に管理しています。
授業のない日のほうが、圧倒的に多いですよね。
その6日間の中身をどう埋めるかで、算数は変わります。
LINEでの質問・相談は、24時間いつでも送っていただけます。
私と専任講師のダブル体制で見ていますので、そこは安心してお任せいただければと思います。
親御さんが管理役を降りて、外の人間がその役を引き受ける。
それだけで、家の空気は変わりますよ。
「うちの子は、算数のどこから戻せばいいですか」
この質問に、直近のテストの様子を伺ったうえでお答えします。学年、通っている塾、落としている問題の傾向をお聞かせください。無理におすすめすることはありません。
偏差値40台前半から約4か月で大妻中野中学校へ
以前、こんな生徒がいました。
4年生からずっと塾に通っていたご家庭です。偏差値は40に届くか届かないかで、受験の後半に入っても40台前半でした。
楽しく通ってはいます。ただ、結果が出ない。塾の日数が多く、保護者の方のほうが疲れきっていました。
最初にやったのは、塾のテキストを横に置くことでした。
4教科すべてを追いかけるのをやめる。通っていた塾の理科と社会の授業もやめて、教材を絞る。週間のスケジュールに余裕を持たせる。
約4か月で首都圏模試の偏差値60弱の水準まで伸び、大妻中野中学校に合格しています。
2025年から2026年にかけては、オンラインの指導だけで、麻布・駒場東邦・広尾学園・本郷・高輪・世田谷学園・栄光・洛星・六甲・北嶺・函館ラサール・桐光学園・桐蔭学園・森村学園・開智所沢・横浜創英・横浜雙葉・鎌倉女学院・穎明館・神奈川大学附属・城北・清風・日大豊山・安田学園・帝塚山・逗子開成・鎌倉学園・大宮開成・高槻・岡山白陵などに合格者が出ました。
いま算数の偏差値が40台でも、行き先がないわけではありません。
算数の点数の先に置いている長期の目標
最後に、私の考えをお伝えします。
Edenが短期の目標に置いているのは、第一志望校への合格。
しかし長期の目標は、別のところに置いています。
「将来、生きていく力を身につけること」です。
もっと言えば、小さな成功体験の数を増やして、自己肯定感を高めること。
算数は、この長期の目標と相性のいい教科なんですね。
昨日解けなかった問題が今日解ける、という体験が、はっきりした形で残るからです。
逆に言えば、解けない問題ばかりを与え続ければ、自己肯定感は削られ続ける。
だから私は、戻すことをためらいません。
解ける問題からしか、自信は生まれないでしょう。
いまお子さんの算数が止まっているのは、能力の問題ではありません。どこから戻すかを決めていないだけ。
そこを決めれば、動き出します。
4か月で偏差値40から60へ届いた卒業生との対談
記事で紹介した大妻中野の子が、当時の様子を話しています。
4か月で偏差値40から60まで伸びて、大妻中野中に逆転合格するまでの対談です。
つまずいた単元を絞り込めば、算数の点は短い期間でも動きます。
ほかの合格者との対談も、こちらにまとめてあります。
中学受験専門プロ家庭教師Edenの指導体制
最後に、当会がどんな形でお子さんを見ているかを書いておきます。
- 講師は採用後も研修を重ねています
- 代表の私が、すべての生徒とすべての講師を管理
- LINEによる毎日の学習管理と、24時間いつでも質問・相談を送れるサポート体制
- 全4教科のプレミアムライブ講座を土日を中心に実施、保護者向けグループコンサルを定期開催
- 合格までの道筋をまとめたオーダーメイドのマインドマップ
- 過去のライブアーカイブは200本以上
拠点は横浜市。オンラインで全国のご家庭を見ています。
Googleのレビューは130件以上、平均4.7をいただいています。
算数の立て直しは、早いほど選択肢が広がります
いまの学年、通っている塾、直近の模試の様子をお聞かせください。どの単元から手を入れるかを、お子さんの状況に合わせてお答えします。
EdenのLINEはこちらです。
著者プロフィール
居村 直希(なおき先生) 株式会社Eden 代表取締役/中学受験逆転合格プロデューサー
私学の教員、大手塾の講師を経て、「一人一人の生徒を勝たせる」ことを信念に個別指導塾Edenを立ち上げる。現在は中学受験専門のプロ家庭教師「家庭教師Eden」を運営し、自身も代表講師として指導にあたる。
- 指導歴19年
- 保護者との面談実績1500件以上
- Googleレビュー130件以上(平均4.7)
- 著書『自分から学ぶ子どもの親は知っている 小学生が勉強にハマる強み学習法』(総合法令出版・2025年2月)は、紀伊國屋書店・有隣堂・ジュンク堂で総合および実用書のジャンルでベストセラー1位
- 偏差値30台・40台からの逆転合格指導を得意とする
